更新日[ 2024/12/13 ]
30代の転職は何を重要視するべき?求められるスキルや注意点を解説
30代は、結婚や子育てなどライフスタイルに大きな変化を迎えることが多い年代です。
そんな中で転職を考えると、「今から始めても手遅れなのでは」と不安に思う方も多いかもしれません。
本記事では、30代の転職活動で求められるスキル、スキルに自信がなくても成功する方法、さらに失敗しないための注意点について詳しく解説します。
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目次
- 30代の転職で重視するべきこと
- 転職の理由を明確にする
- 自己分析を徹底してスキルを棚卸しする
- 転職先に求める条件に優先順位をつける
- 企業が求める人物像を理解する
- スキルなしでも30代の転職で成功するためには
- 未経験でも採用されやすい職種を選ぶ
- 転職に有利な資格を取得する
- 30代の転職で成功する人材の特徴
- 即戦力として活躍できる
- 専門的なスキルを保有している
- マネジメント経験がある
- 30代の転職で失敗しないための注意点
- やる気・熱意だけで勝負しない
- 高すぎるプライドを持たない
- 年収・役職にこだわりすぎない
- まとめ
30代の転職で重視するべきこと
転職活動をスムーズに進めるためには、事前の準備が重要です。まずは、自分の考えやこれまでの経験をしっかりと整理しましょう。ここからは、30代の転職で特に重視すべきポイントについてご紹介します。
転職の理由を明確にする
転職活動を始める前に、まず自分がなぜ転職をしたいのか、その理由を明確にしましょう。曖昧な理由のままでは転職活動の軸がブレてしまい、結果的にミスマッチな企業に入社してしまう可能性が高まります。「給与を上げたい」「キャリアアップを目指したい」「ワークライフバランスを改善したい」など、自分が何を求めて転職を考えているのかを具体的に言語化することが大切です。
転職理由を明確にすることで、本当に転職が必要かどうかが見えてきます。もし現在の職場で自分の求める条件を実現できる可能性があるなら、無理に転職する必要はないかもしれません。
dodaの調査によると、年代別転職成功者の割合は、20代が48.6%と約半数を占め、30代は36.6%、40代以上は14.9%と、年齢が上がるにつれて成功率が低下します。そのため、安易な理由での転職はおすすめできませんが、30代はまだ十分にチャンスがある年代です。
参照元:転職するなら何歳まで? 年代別の転職活動のポイントは?転職成功者の平均年齢調査【最新版】
自己分析を徹底してスキルを棚卸しする
自己分析を通じて、自分の強みや弱み、そしてこれまでのキャリアで培ったスキルを明確にしましょう。これにより、転職先でどのように貢献できるかを具体的に示すことができます。強みはそのままアピールポイントになり、弱みは改善策を考え実践することで強みに変えることができます。特に30代では即戦力としてのスキルが求められるため、これまでの経験を整理し、どのスキルが転職先で役立つかを把握することが重要です。
経験を整理するための方法として、5W1Hのフレームワークを活用しましょう。
1.When(いつ)
例:〇年~〇年の間
2.Where(どこで)
例:△社で
3.Who(誰が、誰と、誰に)
例:取引先に
4.What(何を)
例:新しいプランを提案し受注できた
5.Why(なぜ)
例:現状のプランでは赤字になっていたため
6.How(どのように)
例:細かいリサーチをしてプレゼンをした
このフレームワークを使うことで、自分のスキルや経験を客観的に理解し、転職活動に効果的に活用できます。
転職先に求める条件に優先順位をつける
30代の転職活動において、転職先に求める条件に優先順位をつけることは非常に重要です。30代は家庭やライフスタイルの変化が多い時期であり、転職先に求める条件も多岐にわたることが少なくありません。
まずは、転職先に求める条件を書き出し、優先順位をつけることから始めましょう。例えば、以下のような条件が挙げられます。
・キャリアアップができるか
・ワークライフバランスがとれているか
・年収を上げられるか
・今持っているスキルを活かせるか
この中で最も重要視している条件が企業選びの軸となります。優先順位を明確にすることで、転職活動がスムーズに進み、希望に合った企業を見つけやすくなります。
企業が求める人物像を理解する
面接でのアピールポイントを明確にし、採用の可能性を高めるためには、企業の求める人物像に自分がどのようにマッチするかを具体的に示すことが重要です。そのため、求人情報や企業のウェブサイト、業界のトレンドなどをリサーチし、企業がどのようなスキルや経験を重視しているかを把握しましょう。最近では、SNSを活用している企業も多いため、SNSでしか発信されていない情報を得ることも有効です。
リサーチした情報をもとに、自分のスキルと企業の求める人物像がどれだけマッチしているかを見直し、面接で効果的にアピールできるように準備しましょう。
スキルなしでも30代の転職で成功するためには
「これといったスキルがない」と感じている場合でも、転職活動は不可能ではありません。ここでは、スキルに自身がない場合でも転職を成功に導くポイントをご紹介します。
未経験でも採用されやすい職種を選ぶ
スキルがないと感じている30代でも、転職活動を成功させることは可能です。まずは、未経験でも採用されやすい職種を選ぶことが重要です。例えば、人手不足が続いている介護職や販売職、コールセンターのオペレーターなどは、未経験者を積極的に採用する傾向があります。これらの職種では、必要なスキルを入社後に学ぶことができるため、スキルがない状態でも挑戦しやすくなっています。
さらに、今まで働いたことのない業界や職種にも興味を持ち、応募することで選択肢を広げられます。このように、柔軟な視点を持って転職活動に取り組むことが成功の鍵となります。
転職に有利な資格を取得する
スキルがないと感じる30代でも、就職に有利な資格を取得することで転職を成功させやすくなります。資格は特定分野での知識やスキルを証明し、未経験者でも一定の専門性をアピールできる手段です。資格を持っているだけで即採用とはなりませんが、転職活動において高く評価されるポイントのひとつです。資格取得によって自分の市場価値が高まるだけでなく、その資格を必要とする業界への知識も深まるため、企業選びの選択肢も広がります。
以下は、転職に役立つ資格の例です。
- 「医療事務認定実務者」:病院やクリニックへの転職
- 「Webデザイン技能検定」:Web制作会社への転職
- 「FP(ファイナンシャルプランナー)」:金融・保険業界への転職
- 「介護事務、ケアマネージャー」:介護サービスを行う企業への転職
- 「宅地建物取引士」:不動産業界への転職
- 「中小企業診断士」:経営コンサルティング会社への転職
- 「登録販売者」:ドラッグストアや薬局への転職
- 「TOEIC」:英語を利用する企業への転職
- 「日商簿記、公認会計士」:経理職への転職
- 「秘書技能検定」:事務職や接客業への転職
- 「保育士」:保育園などの保育施設への転職
- 「MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)」:マイクロソフト・オフィス製品を使用する際のスキルアップ
資格取得を通して、自分の強みを増やし、転職活動に自信を持って臨みましょう。
30代の転職で成功する人材の特徴
自己分析や企業研究を終え、準備が整ったらいよいよ転職活動のスタートです。ここでは、転職活動で成功する人材の特徴をご紹介します。
即戦力として活躍できる
20代のポテンシャル採用とは異なり、30代の転職では、一定の職務経験とスキルが備わっていることが前提とされます。
厚生労働省の調査によると、企業が転職者を決定する際に最も重視する要素は、「これまでの経験・知識・能力」であり、53.7%と、全体の半数以上を占めています。
参照元:令和2年転職者実態調査の概況
特に、同業界・同職種での転職では、これまでの経験を活かして即座に業務に取り組むことが求められます。即戦力としての能力をアピールするためには、具体的な実績や成果を面接や履歴書・職務経歴書で明確に示すことが重要です。
専門的なスキルを保有している
企業は、特定の分野で深い知識と経験を持つ人材を高く評価します。
例えば、IT業界ではプログラミングやシステム設計、製造業では研究開発や生産技術のスキルなど、専門性の高い知識や経験が求められる分野が多くあります。専門的なスキルを持つことで他の候補者との差別化が図れ、転職活動を有利に進めることが可能です。
そのため、現在の職場で培ったスキルや専門性を見直すことが重要です。たとえルーティンワークが中心であっても、改めて振り返ることで意外なスキルが身についていたことに気づくこともあります。
マネジメント経験がある
企業は、30代の転職者に対して、チームやプロジェクトをリードする能力を期待しています。
30代前半では実務経験が重視されますが、特に30代後半になると、管理職やリーダーシップポジションへの採用が増えるため、実務経験に加えてマネジメント経験が求められることが多くなります。
マネジメント経験があることで、部下の育成やチームのパフォーマンス向上に貢献できると評価されます。応募書類や面接では、マネジメント経験における具体的な実績を挙げると、さらにアピールにつながります。
30代の転職で失敗しないための注意点
十分なスキルがあっても、転職活動がうまくいかない場合があります。そうした失敗を避けるために気を付けるポイントをご紹介します。
やる気・熱意だけで勝負しない
30代の転職では、やる気や熱意だけで勝負するのは危険です。経験が少ない20代ではやる気や熱意といった精神面のアピールも有効ですが、30代ではそれだけではかえって不利になることがあります。企業に「スキルが不足しているのでは」と思われてしまう可能性があるからです。30代では即戦力としてのスキルや経験が求められるため、具体的な実績や能力を示すことが必要です。過去のプロジェクトでどのような成果を上げたのか、どのようなスキルを持っているのかを具体的に説明することが求められます。
高すぎるプライドを持たない
これまでのキャリアで一定の地位や評価を得ている場合、そのプライドが転職活動の障害になることがあります。自分より年下の上司がいることや、人に教えてもらうことに難色を示すようでは、転職の選択肢が狭くなりかねません。特に未経験の業界に転職する場合は、その傾向が高くなりがちです。謙虚な姿勢で、自分のスキルや経験を冷静に評価し、企業のニーズに合わせて柔軟に対応することが大切です。
年収・役職にこだわりすぎない
年収や役職は確かに重要な要素ですが、それに固執しすぎると転職先の選択肢が狭まり、結果的にミスマッチな企業に入社してしまう可能性があります。年収や役職だけでなく、企業の文化や働き方、自分のキャリアビジョンに合った環境を重視することが大切です。
転職活動で最も重要視しているポイントを再確認し、それ以外の要素にはこだわりすぎず柔軟な視点を持つことで選択肢が広がります。結果として、自分に最適な転職先を見つけやすくなるでしょう。
まとめ
今回は、30代の転職で重視すべきポイントや、スキルがなくても転職を成功させるコツ、成功する人材の特徴について解説しました。実際に転職活動を進める際に誰かに相談したい場合は、転職エージェントサービスの利用も一つの方法です。
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▼30代の転職活動についてはこちらの記事もご参照ください▼
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- 監修者
- 髙野 智愛 (たかの ちより)
キャリアアドバイザー【国家資格 キャリアコンサルタント】
海外大学卒業後、大手製造小売企業に新卒入社。同人事部において年間400名を超える国内外の採用業務に従事。 その後、結婚・第2子出産を機に転職し、誰かのターニングポイントに関わりつつ、地元九州へ恩返しをしたいという想いからキャリアアドバイザーへ転身。 若手層を中心に、いち社会人として、時には女性として、母としてなど様々な視点から転職支援を行っています。
【国家資格 キャリアコンサルタント】