更新日[ 2025/12/25 ]
「いい会社」の特徴とは? 転職で失敗しない優良企業の見分け方
「次の転職こそは失敗したくない」「自分に合う『いい会社』とは?」と、企業の選び方についてお悩みの方も多いのではないでしょうか。年収や知名度だけで選んでしまい、入社後にミスマッチが発覚する失敗は避けたいものです。
本記事では、転職で失敗しないための「いい会社」の見分け方をプロが徹底解説します。
「いい会社」の定義、客観的に判断すべき「6つの特徴」、具体的な見極め方、そして競争率が高い選考を通過する「選考通過のコツ」までをご紹介します。
後悔のない企業選びを実現するために、参考にしていただければ幸いです。
知名度や規模だけで会社を選び、選択肢を狭めていませんか?
- 知っている企業ばかり受けてしまい、なかなか内定が出ない
- 名前は知られていなくても、経営が安定している「隠れた優良企業」を知りたい
- 「大手企業=安定」という考え方に、少し疑問を感じ始めている
目次
- 「いい会社」の定義とは?「自分軸」と「客観軸」で考える
- 1.自分自身にとっての「いい会社」とは?
- 2.一般的な意味での「いい会社」とは?
- 「いい会社」を客観的に判断できる6つの特徴
- 1.【安定性】業績が好調で、将来性が見込める
- 2.【労働環境】ワークライフバランスを大切にできる
- 3.【待遇・評価】給与水準が高く、公平な評価制度がある
- 4.【企業文化】風通しが良く、社員を尊重する文化がある
- 5.【キャリア支援】成長できる環境とサポート体制がある
- 6.【やりがい】裁量があり、モチベーション高く働ける
- 【3タイプ別】あなたの「転職の軸」から考える「いい会社」
- 「働きやすさ」を重視するタイプ
- 「成長・キャリアアップ」を重視するタイプ
- 「やりがい・裁量」を重視するタイプ
- 【実践編】「いい会社」を見つけるための4ステップ
- Step1. 自己分析:転職の軸(目的)を明確にする
- Step2. 企業研究:HP・求人票・口コミサイトで情報収集をする
- Step3. 情報整理:集めた情報を自分の「転職の軸」と照らし合わせる
- Step4. 面談・面接:直接質問して「企業文化」を探る
- 「いい会社」を見つけるための質問の仕方は?キャリアアドバイザーからのアドバイス
- 企業選びでよくある失敗と、見極めのポイント
- 注意点1:企業の「知名度」や「規模感」だけで判断しない
- 注意点2:「ランキング」や「認定マーク」を鵜呑みにしない
- 【実際の転職事例】「知名度」だけで選ぶ転職の落とし穴!?
- 「いい会社」は競争率も高い?キャリアアドバイザーが教える「選考通過のポイント」
- 転職の「会社選び」Q&A
- Q1.経営が安定している企業、逆に不安定な企業は、どのように見分ければ良いでしょうか?
- Q2.求人票や企業HPに「風通しが良い社風」と書いてありますが、信用して良いのでしょうか?
- Q3.子育てや介護と「本当に両立」できる会社を、求人票の情報以外でどう見極めれば良いですか?
- 「いい会社」への転職成功は、客観的な情報収集から
「いい会社」の定義とは?「自分軸」と「客観軸」で考える
転職活動において「いい会社」を見つけることは重要ですが、その定義には大きく分けて2つの側面があります。
まず「自分に合うかどうか」という自分軸、そして「一般的に優良である」という客観軸です。
ここでは、その2つの定義を整理し、企業選びのミスマッチを防ぐための土台を固めていきましょう。
1.自分自身にとっての「いい会社」とは?
転職活動で「いい会社」を考えるとき、世間一般の評価だけでなく、自分の価値観に合うかどうかが重要になります。人によって「職場の雰囲気がよい」「社員が楽しそうに働いている」といった主観的な基準は異なり、これも立派な判断軸となります。
ただし、一般的に優良とされる会社が、必ずしも自分にとって良い会社とは限りません。例えば「残業が少ない会社」は多くの人にとって魅力的ですが、「バリバリ働いて収入を増やしたい人」にとっては物足りない環境かもしれません。
つまり「いい会社」に一律の正解はありません。自分が働くうえで何を求めるのかを明確にし、その軸に合う環境を持つ企業を選ぶことが、納得できるキャリアを築く第一歩となります。
2.一般的な意味での「いい会社」とは?
一般的に「いい会社」とは、個人の主観ではなく、多くの人が共通認識として持つ客観的なデータや事実に基づいて評価される企業を指します。例えば、経常利益が安定して高い、平均給与が業界水準より高い、福利厚生が充実している、離職率が低いといった数値や制度面がその基準になるでしょう。
こうした情報は、企業のIR資料や求人票、第三者機関の調査などから確認でき、多くの人が共通して「優良」と認識する根拠となります。本記事では、こうした「多くの人が持つ共通認識」としての客観的な基準について、詳しく解説していきます。
「いい会社」を客観的に判断できる6つの特徴
「客観的な」いい会社とは、具体的にどのような特徴を持つのでしょうか。
ここでは、転職希望者が企業を見極める際にチェックすべき「いい会社」の共通点を、6つの主要なカテゴリーに分類して解説します。
1.【安定性】業績が好調で、将来性が見込める
「安定性」のある会社とは、単に今の業績が良いだけでなく、将来的な成長も見込める企業を指します。まずは利益を継続的に上げていることが重要です。経常利益や売上高などの推移を確認することで、経営の健全性を判断できるでしょう。
また、市場の変化や顧客ニーズに柔軟に対応し、革新的なアイデアや新しい事業展開を行っているかどうかもポイントです。変化を恐れない企業には、長期的な成長が期待できます。
さらに、社員の定着率も安定性を示す大切な指標です。離職率が低く、復職者が多い会社は、働きやすい環境が整っており、社員が安心してキャリアを築ける土台があると言えるでしょう。
2.【労働環境】ワークライフバランスを大切にできる
労働環境が整った「いい会社」は、社員のワークライフバランスを尊重しています。残業が少なく労働時間が適正であることは基本ですが、それに加えて有給休暇が取得しやすい雰囲気があることも重要です。制度があっても使えなければ意味がないからです。
また、フレックスタイムやリモートワーク、時短勤務など、柔軟な働き方を選べる会社であれば、ライフステージの変化に合わせながら長く働き続けることができます。
安全面や健康面に配慮した職場環境も含め、こうした「人を大切にする基盤」がある企業は、社員の満足度が高く、結果として定着率も高くなる傾向にあります。
<参考記事>
志望動機にワークライフバランスはアリ?志望動機の例文も紹介!
3.【待遇・評価】給与水準が高く、公平な評価制度がある
待遇や評価の面で「いい会社」とされるのは、業界水準以上の給与やインセンティブが用意され、従業員の努力が正当に報われる仕組みを持つ企業です。利益を社員に還元する姿勢がある会社では、働く人のモチベーションも自然と高まります。
また、公平で透明性のある人事評価制度も欠かせません。年功序列に偏らず、成果や能力を正しく評価する仕組みがあれば、社員は納得感を持って働けます。
評価基準が明確で、昇進や昇給のプロセスがオープンに示されている企業は信頼性が高く、社員の「もっと成長したい」という意欲を引き出してくれるでしょう。
4.【企業文化】風通しが良く、社員を尊重する文化がある
企業文化が健全な「いい会社」は、風通しが良く、社員一人ひとりを尊重する土壌があります。
まず企業理念やビジョンが明確で、社員が共通の方向性を理解していることが大前提です。その上で、社員同士が互いに敬意を持ってコミュニケーションを取り、協力し合える雰囲気があれば、心理的安全性も高まります。
また、経営陣や上司が現場の意見に耳を傾ける「傾聴」の姿勢を持っていることも重要です。
さらに、法令遵守(コンプライアンス)や誠実さを重視する文化は、社会的な信頼を得るだけでなく、社員が誇りを持って働ける基盤となります。こうした目に見えない「文化」こそが、長く働き続ける上での大きな安心感につながります。
5.【キャリア支援】成長できる環境とサポート体制がある
「いい会社」は、社員を使い捨てにするのではなく、財産として育てようとする姿勢を持っています。教育制度や自己啓発への補助などが整っており、研修などを通じてスキルアップを継続的に支援してくれる環境です。
また、昇進や新しいプロジェクトへの抜擢など、キャリアアップの機会が積極的に提供されるかどうかもポイントです。上司や会社から適切な指導・助言が受けられる環境であれば、挑戦への不安も軽減され、前向きに業務に取り組めます。
「ここでなら成長できる」と感じられるサポート体制があることは、長期的なキャリア形成において非常に重要な要素となります。
<参考記事>
キャリアの考え方|キャリアプランの作り方と思いつかないときのヒント
6.【やりがい】裁量があり、モチベーション高く働ける
やりがいを感じられる会社では、社員に適切な裁量権が与えられ、主体的に働ける環境があります。言われたことだけをやるのではなく、自分で判断し行動できることで責任感が生まれ、達成感も大きくなります。
さらに、難易度の高い目標や多様な業務に挑戦できる機会があることも特徴です。新しい課題に取り組むプロセスは、自身のスキル向上を実感させてくれます。
加えて、自分の仕事が誰の役に立っているのか、社会貢献を実感できることも、働く意義を強める要素です。こうした「内発的な動機付け」を大切にする環境は、社員の意欲を引き出し、活気ある職場を作り出します。
【3タイプ別】あなたの「転職の軸」から考える「いい会社」
「いい会社」の客観的な特徴は多岐にわたりますが、すべての条件を完璧に満たす企業は稀です。 大切なのは、数ある特徴の中で自分が何を重視するのか、「転職の軸」を明確にすることです。
ここでは、代表的な3つの「重視するタイプ」別に、どのような特徴を持つ会社が「いい会社」となり得るかを解説します。ご自身がどのタイプに近いか、照らし合わせながら読み進めてみてください。
<参考記事>
転職の軸とは?|面接での回答例文や練り上げるためのステップを紹介
「働きやすさ」を重視するタイプ
「働きやすさ」を重視するタイプの方にとっては、プライベートの時間を確保しつつ、経済的な不安を感じない環境が重要です。具体的には、有給休暇の消化率が高く、月平均残業時間が少ない会社であれば、生活の質を保ちやすいと言えます。さらに、住居手当や家族支援などの福利厚生が整っている企業は、生活に安心感を与えてくれます。
加えて、企業の将来性や安定した経営も長期的な安心につながり、離職率の低さは「働きやすさ」の何よりの証拠となります。また、リモートワークやフレックスタイム制度、時短勤務など、柔軟な働き方を選べる環境も大きな魅力です。雇用形態に柔軟性がある会社は、ライフステージや個人の事情に合わせて働き方を調整できるため、長期的なキャリア形成が可能になるでしょう。
「成長・キャリアアップ」を重視するタイプ
「成長・キャリアアップ」を重視するタイプの方にとって重要なのは、スキルを磨きながら早い成長を実感できる環境です。
キャリアアップの機会が豊富に用意されている会社では、昇進や新しい役割への挑戦を通じて可能性を広げることができます。裁量権が大きく、主体的に意思決定できる職場は、責任感とやりがいを持ちながら成長できる場となるでしょう。
評価制度も欠かせない要素です。年功序列ではなく、成果や実力を正しく評価する仕組みが整っているか確認しましょう。努力が報われやすい環境は、モチベーション維持にもつながります。さらに、成果に応じたインセンティブ制度がある会社は挑戦意欲を高め、社員の成長を強力に後押ししてくれます。
「やりがい・裁量」を重視するタイプ
「やりがい・裁量」を重視するタイプの方にとって大切なのは、利益追求だけでなく、仕事の意義や社会貢献を実感できる環境です。社員が主体的に判断し行動できる「裁量」を持つことで責任感が高まり、成果への達成感も大きくなります。
また、CSR活動(企業の社会的責任)に積極的な企業は、地域や社会への貢献を通じて社員が誇りを持てる場を提供しています。CSV経営(社会課題の解決と事業の両立)に力を入れる会社も、社会的価値と企業利益を両立させる仕組みを備えています。こうした文化は働く人のモチベーションを高め、長期的な定着にもつながる要素でしょう。
【実践編】「いい会社」を見つけるための4ステップ
「いい会社」の客観的な特徴や自分の転職軸が明確になったら、次は「どうやってそれを見分けるか」が重要です。
ここでは、「いい会社」を実際に見つけるために踏むべき4つのステップに沿って、具体的な見分け方のポイントを解説します。
Step1. 自己分析:転職の軸(目的)を明確にする
転職活動の第一歩は、自己分析を通じて「転職の軸」を明確にすることです。 ご自身が仕事で何を重視し、どのような環境を避けたいかを整理することで、企業選びの基準が定まります。
軸が不明確なままでは求人情報に振り回され、判断がぶれてしまいがちです。例えば、「働きやすさ」を優先するのか、「成長」や「キャリアアップ」を重視するのか、あるいは「社会貢献」や「やりがい」を求めるのかによって、目指すべき理想の会社像は変わってきます。
自己分析を進める際には、過去の経験から得た満足感や不満点を振り返り、価値観を言語化することが有効です。さらに、長期的なキャリアの方向性を描いておくことで、目先の条件に左右されず冷静に判断できるようになるでしょう。
こうした準備があるからこそ、応募企業の特徴を客観的に比較し、ご自身に合った「いい会社」を見極められるのです。
<参考記事>
転職時の自己分析のやり方は?自己分析シートの活用方法を解説
Step2. 企業研究:HP・求人票・口コミサイトで情報収集をする
企業研究は転職活動において欠かせないステップです。
まずはHPや求人票、口コミサイトなど多様な手段を活用し、気になる会社の情報を幅広く収集しましょう。企業の理念や価値観を調べ、ご自身の価値観と一致しているかを確認することは、入社後の働きやすさや満足度につながります。逆に、価値観が合わない企業を選んでしまうと、入社後にミスマッチを感じやすくなります。
さらに、収益性や成長性を評価するために業績を調べることも必要です。安定した経営基盤を持つ会社は、長期的に安心して働ける環境を提供してくれます。
表面的な条件に惑わされず、ご自身に合った「いい会社」を探すために、徹底した情報収集を心がけましょう。
Step3. 情報整理:集めた情報を自分の「転職の軸」と照らし合わせる
情報整理は転職活動において重要なプロセスです。 集めた会社情報を深掘りし、自分の理想や転職の軸と照らし合わせることで、判断の基準が明確になります。
完璧な条件を求めすぎると選択肢が狭まってしまうため、「優先順位が高い項目」が含まれているかを重点的に確認することが大切です。例えば働きやすさ、成長機会、社会貢献など、どの要素を最も重視するかを整理することで、自分に合った企業像が浮かび上がります。
情報を比較する際には、企業の理念や業績、社員の声など多角的な視点を持つことが有効です。すべての条件を満たす会社は少ないものですが、軸に沿った判断を行えば納得感のある選択につながります。
Step4. 面談・面接:直接質問して「企業文化」を探る
面談や面接は、企業文化を探る重要な機会です。採用担当者や現場社員に直接質問することで、HPや求人票では見えない実態を知ることが可能になります。
例えば、働き方の柔軟性、職場の雰囲気、社員同士の関係性などを聞くことで、ご自身の価値観と合っているか判断することができるでしょう。質問を通じて、企業の理念や方針が現場に浸透しているかを確認することも有効です。
さらに、業績や制度面だけでなく、社員の声から得られるリアルな情報は、入社後のギャップを防ぐ助けになります。面談では一方的に答えを受け取るのではなく、対話を通じて企業の姿勢を感じ取ることを意識して臨みましょう。
こうしたやり取りを積み重ねることで、自分に合った「いい会社」と出会えるチャンスがぐっと広がるはずです。面接は選考の場であると同時に、企業文化を理解するための貴重なステップでもあります。
<参考記事>
中途採用面接で「逆質問」が思いつかない!OK・NG例文を紹介
「いい会社」を見つけるための質問の仕方は?キャリアアドバイザーからのアドバイス
自分にとっての「いい会社」を見極めるには、説明を受けるだけでなく、積極的に質問を投げかけることが大切です。
ここでは「何を聞けばよいか分からない」という方のために、質問の仕方の一例をご紹介します。
■事業の優位性や強みを確認したいとき
「競合他社に比べて御社が選ばれている理由について、私としては●●が要因ではないかと考えております。●●様のお考えもぜひお聞かせください。」■企業理念が現場に浸透しているか知りたいとき
「企業HPを拝見し、御社の理念に大変共感いたしました。普段、理念の●●を意識して業務に取り組まれている具体的な場面があればご教示ください。」■若手や女性の活躍(キャリアパス)を知りたいとき
「若い方で何歳くらいで管理職に就いた事例がありますか? その事例を目標にしたいので教えていただけますか。」
「女性社員の方でプロジェクトをリードした実績はありますか? 自身のキャリアプランを考える上で参考にさせていただきたく、ご教示いただければ幸いです。」■社風やカルチャーを知りたいとき
「中途入社で活躍している方には、どのような特徴がありますか?」
※質問をする際は、以下の2点に注意しましょう。
(1)「働き方・待遇」を聞くタイミング
「働き方」や「待遇」についての質問は、選考のどのフェーズで行うか慎重に判断する必要があります。
これらばかりを質問してしまうと、企業側に「条件だけで自社を志望している」と捉えられ、マイナスの印象を与えかねません。
極端なことを言えば、働き方や待遇の詳細な確認は、内定を獲得した後に「入社するかどうか」を判断するタイミングで解消できれば良いケースも多いのです。
選考過程において、企業側はやはり「企業理念、事業の魅力、スキルマッチ、タイプマッチ」を軸にした共感を求めています。
もし先に「働き方」や「待遇」の希望が優先している印象を持たれてしまうと、その後にいくら企業理念などを軸にした熱意を伝えたとしても、残念ながら伝わりづらくなってしまうこともあるため注意が必要です。
(2)事前準備を怠らない
面接やカジュアル面談は、「その場で思いついたことを聞く場」ではなく、「事前に情報収集して立てた仮説を確かめる場」です。
準備不足はすぐに見抜かれてしまいます。有意義な時間にするためにも、必ず企業研究を行った上で質問を用意して臨むようにしましょう。
企業選びでよくある失敗と、見極めのポイント
「いい会社」の特徴を理解していても、実際の企業選びでは見誤りやすい点があります。
ここでは、転職希望者が陥りがちな「企業選びの罠」と、それを避けて本質を見極めるための注意点を解説します。
注意点1:企業の「知名度」や「規模感」だけで判断しない
企業選びでは、知名度や規模感だけに左右されることがないよう注意が必要です。
「大手だから安心」「名前が知られているから良い会社」だと短絡的に考えてしまうと、入社後に理念や働き方の不一致に直面する可能性があります。
規模の大小には一長一短があります。
大企業は安定性がある一方で、スピード感や柔軟性に欠ける場合があるかもしれません。逆に中小企業は挑戦の機会が多いですが、制度面が整備途中の可能性もあります。
さらに、知名度は必ずしも「働きやすさ」や「成長環境」を保証するものではありません。
表面的な条件に惑わされず、企業理念が自分の価値観と合致しているか、働く環境は整っているかなどを多角的に見極める姿勢が必要です。
注意点2:「ランキング」や「認定マーク」を鵜呑みにしない
ランキングや認定マークを過信しすぎるのも要注意です。「ホワイト企業で働きたい」と考える際、ランキングの順位や受賞歴だけに注目すると本質を見誤る可能性があります。
認定制度は、ある「特定の要件」に基づいて評価されるものです。そのため、その評価指標が自分にとって本当に重要かどうかは別問題です。ランキングやアワードはあくまで客観的な「参考材料」のひとつであり、万能の判断基準ではありません。
重要なのは、その会社の実態が自分の価値観と合っているかどうかです。表面的な評価に依存せず、実際の社員の声や具体的な業務内容を調べることで、より正確な判断が可能になります。
【実際の転職事例】「知名度」だけで選ぶ転職の落とし穴!?
「いい会社=誰もが知る有名企業」とは限りません。
ここでは、リクパーキャリアが転職をご支援した事例の中から、知名度にとらわれず「隠れた優良企業」へ転職し、成功したAさんのエピソードを紹介します。
【Aさん(20代・法人営業)の事例】
Aさんは大学を卒業後、地元では誰もが知る有名企業に就職し、周囲からも羨ましがられる環境にいました。しかし家庭の事情をきっかけに転職を決意。次に選んだのは、一般的には社名がほとんど知られていない地場の中小企業でした。
当初、Aさんが不安を感じていたのは「知名度の低さ」です。
しかし、それには理由がありました。その企業は輸送インフラ事業を展開しており、顧客基盤が盤石。顧客が固定されているため広告を打つ必要がなく、結果的に一般への知名度が低かっただけなのです。実際、この転職はAさんにとって大成功となりました。
転勤がなくなり残業も減少したことで、ワークライフバランスが大幅に改善。さらに組織がコンパクトな分、短期間でリーダーに昇格し、新規事業や採用判断を任されるなど、大企業では得られなかった「大きな裁量」を持って働けるようになったのです。
「いい会社」は競争率も高い?キャリアアドバイザーが教える「選考通過のポイント」
「いい会社」を見つけても、必ずしも入社できるとは限りません。客観的に評価される企業は当然ながら人気が高く、選考の競争率も上がる傾向にあります。
そのため、企業を見極めるだけでなく、選考を突破するための準備や心構えが欠かせません。
【キャリアアドバイザーからのアドバイス】
人気企業や「いい会社」からの内定を獲得できるかどうかは、実は「応募前の段階」で差がついていると言っても過言ではありません。
「とりあえず応募してみよう」ではなく、企業研究・情報収集を入念に行い、内定獲得までのストーリーを設計しておくことが重要です。●企業(求人)にマッチした転職理由か
●自分の「キャリアの軸」とフィットしているか
●その軸がある中で、志望動機が明確かこれらが応募段階で明確にイメージできているかが、書類選考や面接の通過率に大きく影響します。
ただし、これは応募企業が「いい会社」か「競争率が高い」かに関わらず、転職活動において非常に大切なことです。
私たちキャリアアドバイザーも、応募企業の知名度や人気度に関わらず、この「一貫性のあるストーリー設計」を重要視して、選考対策やフォローを行っています。
<参考記事>
転職理由と志望動機の違い&一貫性のある履歴書の書き方【例文つき】
転職の「会社選び」Q&A
ここまで「いい会社」の特徴や見分け方を解説してきましたが、他にも会社選びに関する不安や悩みは尽きないかもしれません。
ここでは、転職希望者からよく寄せられる「会社選び」に関する質問と、その回答を紹介します。
Q1.経営が安定している企業、逆に不安定な企業は、どのように見分ければ良いでしょうか?
A.まずは企業HPに掲載されているIR情報や決算資料があれば、それを参考に財務状況を確認しましょう。さらに、企業が発信しているSNSやブログ、社員紹介ページ、会社訪問時に感じる「フロアの雰囲気(活気)」も重要な判断材料になります。
ただし、口コミサイトの情報は古い場合や、退職者のネガティブな投稿に偏ることが多いため、あくまで参考程度にとどめるのが賢明です。気になる場合は、その企業を紹介された転職エージェントに直接聞いてみるのも、確実な方法のひとつです。
Q2.求人票や企業HPに「風通しが良い社風」と書いてありますが、信用して良いのでしょうか?
A.「風通しの良さ」は多くの企業が使いがちなアピールのひとつですね。疑ってかかる必要はありませんが、鵜呑みにせずに他の情報からも具体的なエピソードや事例が確認できると安心です。 社員紹介ページやブログなどで「普段の雰囲気」を感じ取ったり、説明会や面接の際の「社員同士のやりとりの空気感」を観察したりすることで、実態が見えてくることもあります。
Q3.子育てや介護と「本当に両立」できる会社を、求人票の情報以外でどう見極めれば良いですか?
A.企業HPや統合報告書で「育児休暇の取得率・復帰率」などが公開されている場合は、実績として参考にすると良いでしょう。また、カジュアル面談などで、実際に両立している社員の方の働き方を直接聞いてみるのも有効です。
ただし、権利ばかりを主張していると捉えられないよう、「長く働きたいからこそ、働き方の制限などを早い段階ですり合わせてミスマッチを防ぎたい」というスタンスで質問することをおすすめします。もちろん、エージェント経由で実態を確認することも可能です。
「いい会社」への転職成功は、客観的な情報収集から
「いい会社」の定義は人それぞれであり、100人いれば100通りの正解があります。他人の評価やランキングに惑わされず、自分自身の価値観で選ぶことが何より大切です。
しかし、判断の決め手となる「社内のリアルな情報」や「企業文化」を、たった一人で収集するには限界があります。そこで役立つのが転職エージェントです。HPや求人票には載っていない「客観的な事実」や「企業の内部事情」を熟知しているため、入社後のミスマッチを未然に防ぐことができます。
納得のいく企業選びを実現し、長期的に活躍できるキャリアを築くために、情報収集のパートナーとして、ぜひプロの視点を活用してみてください。
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転職の仕方がわからない!転職活動の流れや支援サービスを紹介
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- 監修者
- 下﨑 和志 (しもざき かずし)
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